コアラが食べるユーカリ。清涼感のある香りで気分を爽快に!

アロマの基本

少しずつ暖かくなってきましたね。aromaライター弘美です。

マスクをしているとはいえ、最近何となく鼻がムズムズ。 
そんなとき、私はこのユーカリの香りに助けられています。

  爽やかでシャープな香りが、鼻をスーッと通り、不快な気持ちを取り払ってくれるのです。

目次

ユーカリって?

  ユーカリをコアラが食べるということは知っていますよね。

  ユーカリは毒性があり、コアラは解毒するしくみを体の中に持っているのだそうです。

  毒性があるということだけでも驚きですが、ほかにもユーカリには珍しい性質があるのです。

  ユーカリの森があるオーストラリアには乾燥地帯が多く、自然発火による山火事が頻繁に発生 

  します。ニュースでよく耳にしますよね。

  その一因として挙げられるのは、ユーカリの葉から放出されるテルペンと言われる化学物質。

  夏に高温になると、葉からテルペンが多く放出され、その濃度が高まったところに何らかの

  原因で引火してしまいます。

  ユーカリは火が付くと、樹皮が剥がれ落ちて幹に火がうつるのを防ぎます。
  そして、火事の後の土地に雨が降ると、そこに新しい芽を出していきます。

  このような性質にちなんで、「再生」「新生」「記憶」などという花言葉がつけられたそうですよ。

  ユーカリのパワーが感じられますね。

  ユーカリと言っても種類が800以上もあるといわれています。
  そのため、ユーカリ・グロブルス、ユーカリ・ラジアータ、
  ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)等、精油の種類も多くありますが、
  今回は神経毒性のあるケトン類が少なく、小さい子供にも安心して使える
  ユーカリ・ラジアータを中心に紹介します。

ユーカリ・ラジアータ

 学名:Eucalyptus radiata

 科名:フトモモ科

 抽出部位:葉

 抽出方法:水蒸気蒸留法

 主な原産地:オーストラリア、南アフリカ、中国など

モノテルペン炭化水素          モノテルペンアルコール          オキサイド類                     
リモネン(抗菌、抗ウィルス、
抗炎症作用リラックス効果)
αテルピネオール(抗炎症 抗アレルギー作用)1・8シネオール(去痰 抗カタル作用 粘液溶解作用 抗菌 抗炎症作用)

オーストラリアの原住民アボリジニーは、ユーカリの葉の殺菌・消毒作用を生かして、
傷のまわりに巻いて治療をしたり、解熱に用いたりと、万能薬として活用してきました。

心の作用

  固定観念、習慣などにこだわり、自分で自分の可能性や気持ちを閉じ込めてしまう傾向がある
  ときに前向きな気持ちにさせてくれます。

  情緒を安定させて、精神集中を助ける効果もあります。

体の作用

  鼻やのどにくる風邪、花粉症の緩和、インフルエンザ予防や治療の補助として使うことができます。

  1,8シネオールが主成分であるため、抗菌や抗炎症、免疫調整作用が期待できます。

肌の作用

  オイリーな肌のケアや炎症、膿を持つようなニキビのケアに用いられ、肌の再生を促します

使い方

香りの拡散

  マグカップにお湯をいれ、ユーカリを1~2滴落とします。

  ディフューザーでもOK!

  精油を吸入することにより、鼻から肺までの空気の通り道(気道)を殺菌・消毒し、また粘膜から 

  精油の成分を効果的に吸収させることができます。

バスソルト

  岩塩 40g   ユーカリ3滴(ラベンダーを1,2滴ブレンドすると効果アップ!

  塩に精油を加えよくかき混ぜて使用して下さい。

スプレー

  無水エタノール  20㎖       精製水  30㎖

  ユーカリ 4滴    レモン 3滴    ローズマリー 2滴

  無水エタノールに精油を加え希釈します。そこに精製水を加え、よく振ってから使用して下さい。

  使い捨てマスクや空気中にスプレーしてみて下さい。

吸入

 ティッシュ、またはコットンにユーカリ1、2滴をたらし、ゆっくり香りを吸い込みます。

 ユーカリ・ラジアータの精油をスウィートアーモンドオイルで希釈したものを、鼻の粘膜に直接塗布し、

 鼻詰まりが改善したという報告もあるようです。

まとめ

 ユーカリは、抗炎症や鎮静作用があり、鼻粘膜の拡張や炎症をやわらげて、くしゃみや鼻水を抑

 える効果があるので、この時期心配な花粉症の緩和にも期待できます。

 スッキリとした清涼感のある香りですので、頭がボーっとしてしまうこの季節にはピッタリな精  

 油ですね!

参考文献

『<香り>はなぜ脳に効くのか~アロマセラピーと先端医療~』 塩田清二 著

『アロマテラピーの教科書』  和田文緒 著

『アロマセラピー使いこなし辞典』 池田明子 著 今西二郎 監修

『アロマ図鑑』  林真一郎 監修

『エッセンシャルオイル 家庭医学事典』

aromaライター高橋弘美


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